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[重要]下記の注意事項を必ずお読みください
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予選・本選とも同じ曲での審査となります
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一度提出した曲目は変更できません
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課題曲と選択曲から各1曲を選択し「課題曲→選択曲」の順に演奏すること
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いずれも暗譜で演奏すること
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特別の指示がない限り、繰り返しと1番カッコは無し。D.C.とD.S.はあり
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楽譜の版による音などの違いは審査に影響はない
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幼児、連弾の部の自由曲は規定時間に従うこと。規定を超えた場合はカットする。規定時間内であれば繰り返しについては自由
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高校の部は、課題曲・選択曲をあわせ6~7分(出入り含む)を目処にカットする
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同じ題名で違う曲もあるため、必ず参加規定書で冒頭譜を確認すること
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規定書の注意書き・冒頭譜をよく確認して、指示に沿って演奏すること
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提出と異なる曲を弾いた場合や、選択曲から先に引いた場合(幼児・連弾を除く)は 本選出場の対象となりません。くれぐれもご注意ください
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下記曲目の先頭に付いているカッコ内の数字は、参加申込書に記入するための曲番号です
連弾の部
連弾の部は2人の合計年齢に基づき下記3部門に分けて審査します。
合計年齢は規定の方法で算出し、該当部門にエントリーしてください。
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A部門/合計16歳以下
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B部門/合計17~24歳
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C部門/合計25歳以上
<連弾 A部門>
(1)自由曲 1 曲(3分以内)
(2)外国の曲:ハイキング(ヤマハ「みんなのオルガン・ピアノの本3」)
(3)佐々木邦雄:バースディ・ワルツ(音友「ふたりでいっしょに」)
(4)マーサ・ミアー:揺れるのろし(全音「ひとりでピアノいっしょにピアノ」)
(5)小栗克裕:またあした(カワイ「リズミックダンス」)
(6)バスティン:carousel tune まわるよメリーゴーランド(東音「バスティン・デュエットフェボリット2」)
<連弾 B・C部門>
自由曲 1 曲(B部門=4分以内/C部門=5分以内)
自由曲を選ぶ際の注意
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既に出版されている曲を選ぶこと
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楽譜の提出を求める場合がある
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組曲等も1曲のみの演奏とする
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演奏所要時間の上限規定を守ること
当番審査員・渋谷千里先生から
連弾は一部の人だけが参加するのではなく、ぜひコンクールに挑戦する全ての皆様に経験して頂きたい部門です。「人と合わせる」という経験は耳を育み、心を育みます。ソロではなかなか味わう事の出来ないスケールの大きな音楽や、個性や音質、テクニックの異なる二人がひとつの音楽をまとめ上げる過程をぜひ楽しんで下さい。そして連弾で得た経験をソロにも還元し、より深く音楽を感じる事が出来る様願っております。
幼児の部
自由曲1曲(1分10秒以内)
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既に出版されている曲を選ぶこと
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楽譜の提出を求める場合がある
当番審査員・渋谷千里先生から
柔らかで瑞々しい感性を持ち、様々な事に興味を持つ年齢です。数ヶ月間かけてひとつの曲を掘り下げる事は難しくも得難い経験となるでしょう。子供達が持つ「楽しい・悲しい・きれい・カッコイイ」といった音楽への純粋な反応を大切に、次のステップへと繋がる夏をお過ごし下さい。選曲の面では難しい曲へ挑戦する事も勉強になりますが、子供の個性を活かして無理せず素直な表現が出来るよう、指導者の皆様におかれましては十分ご留意頂けますと幸いです。
小学校1・2年生の部
課題曲
「バッハ アンナ・マグダレーナのためのクラヴィーア小曲集」より
(7)メヌエット ト長調 BWV Anh.114
(8)メヌエット ト短調 BWV Anh.115
(9)ネーフェ:カンツォネッタ(全音「プレ・インベンション」32番)
(10)クリーガー:メヌエット(全音「プレ・インベンション」35番)
(11)クラーク:マーチ(全音「プレ・インベンション」38番)
選択曲
(12)モーツァルト:春へのあこがれ K.596 *学研「4期のピアノ名曲集1」指定
(13)ベートーヴェン:ソナチネ 第5番 ト長調 第1楽章
(14)ブルグミュラー:「25の練習曲 Op.100」1〜11番より 任意の1曲
(15)ベルコヴィチ:ソナチネ ハ長調(全音「コスモス・シューレ2」)
(16)ギロック:真夜中のふくろう(全音「はじめてのギロック」)
(17)ギロック:パリの休日(ヤマハ「ピアノ小品集」 全音「ギロックの休日」)
(18)バスティン:わたしの緑のかさ(東音「バスティン先生のお気に入りレベル2」)
(19)外国の曲:かわいいミュゼット(ヤマハ「みんなのオルガン・ピアノの本3」)
(20)三善晃:「音の森」より 三どのワルツ
(21)轟千尋:ちいさなこてきたい(カワイ「おつきさまのはなし」「ねこたんの夢」)
当番審査員・木村真由美先生の曲目解説
【課題曲】 ▼メヌエット114・115:3拍子の優雅な舞曲。2小節、4小節のまとまりでフレーズをよく歌いましょう。右手のメロディーはもちろん、左手にも音楽を感じて、ノンレガートはバロックダンスの拍感を持ちつつ横の繋がりを感じて弾きましょう。 ▼カンツォネッタ:カンツォネッタとはイタリア語で小さな歌という意味です。歌を歌うように2小節、4小節のフレーズの繋がりをなめらかに弾きましょう。左手は右手のメロディーに沿ってバランス良く合わせると良いでしょう。 ▼メヌエット:このメヌエットも先の114や115のメヌエットと同じようにフレーズ感をもって歌ってまとめましょう。左手が掛け合いのように追いかけて出てきますので、会話をしているように。バロックの拍感を失わないでまとめましょう。 ▼マーチ:元気の良い4拍子のマーチです。アクセントやスタッカートがついていますが、やり過ぎにならないように、4拍子の拍感を良く感じながら、こちらもバロックらしく仕上げましょう。 【選択曲】 ▼モーツァルト:8分の6拍子の明るい爽やかな曲。遅すぎず、大きな2拍子を感じて。左手の伴奏形はよく音を揃えて、その上に右手のメロディーをおおらかな感じで載せるように、自然な流れの中で歌いましょう。 ▼ベートーヴェン:大きな2拍子でまとめたい曲。右手のメロディーは滑らかに、小さなスラーやスタッカートは流れを崩さないように大きなフレーズの中で入れましょう。左手の伴奏形はハーモニーを感じてくださいね。 ▼ブルグミュラー:それぞれに題名があり、聴いたことのある子どもたちが想像しやすい曲が揃っています。アーティキュレーションに注意してその曲の情景やイメージを大切に演奏しましょう。 ▼ベルコヴィチ:軽やかなリズムに乗って弾きたい曲。跳ねる部分と滑らかな部分は対比をしっかりと。中間部は8小節のまとまりで長いフレーズで、17小節からのはずむ部分では音の変化をよく感じて弾きましょう。 ▼真夜中のふくろう:題名から曲を想像しながら、怪しい雰囲気を感じて弾いてみましょう。右手と左手で交互に出てくる和音のスタッカートは両手で一つのメロディーになるように。中間部の左手のメロディーは滑らかに弾きましょう。 ▼パリの休日:右手メロディーは軽やかに素敵に大きなフレーズで。左手は横の動きを感じて右手のメロディーに寄り添うように弾きましょう。休符や間の取り方も大切に。パリの街のオシャレな雰囲気の中で素敵な休日を過ごしている・・・・・・そんなことを夢見て演奏してみましょう。 ▼バスティン:左手と右手で一つのメロディーとなっています。左右の手の移り変わりはスムーズに滑らかに。中間部のスタッカートでは動きを感じて軽やかに。スラーの滑らかな動きとスタッカートとの対比を楽しんで弾きましょう。 ▼外国の曲:ミュゼットとは、17、18世紀、フランス地方のバグパイプに似たような民族楽器、またはそれを用いて演奏した楽曲のことを言います。少し淋しげなメロディーは牧歌的な舞曲の雰囲気を出して弾くと良いでしょう。 ▼三善晃:軽やかなワルツの踊りを感じながらも横の流れを大切に。左右の音は寄り添ってハモりあうように、左手にメロディーが来る時はバランスに注意して弾きましょう。 ▼轟千尋:アウフタクトの入りに注意して、軽やかなリズムに乗って楽しげに演奏しましょう。一つ一つのリズムに表情があると良いですね。鼓笛隊の色々な楽器を想像して弾くとより楽しくなりますね!
小学校3・4年生の部
課題曲
(22)J.S. バッハ:インヴェンション 第1番 ハ長調 BWV772
(23)J.S. バッハ:インヴェンション 第8番 ヘ長調 BWV779
(24)J.S. バッハ:小プレリュード ヘ長調 BWV927
(25)「バッハ アンナ・マグダレーナのためのクラヴィーア小曲集」より ミュゼット ニ長調 BWVAnh.126
(26)L. モーツァルト:アントレ(全音「プレ・インベンション」29番)
(27)ベーム:メヌエット(全音「プレ・インベンション」41番)
選択曲
(28)ハイドン:カドリーユ ハ長調 Hob.IX/10-6(学研「4期のピアノ名曲集2」)
(29)クレメンティ:ソナチネ ハ長調 Op.36-3 第1楽章
(30)ブルグミュラー :「25の練習曲 Op.100」9〜25 番より 任意の1曲
(31)グルリット:幸せな日々(ヤマハ「ロマン派ピアノ小品集2」)
(32)ドビュッシー:小さな黒人 *ご注意
(33)ギロック:「こどものためのアルバム」より 1. ウィンナーワルツ
(34)平吉毅州:「虹のリズム」より 8. 踏まれた猫の逆襲
(35)三宅悠太:冒険へのプレリュード(カワイ「銀色のステラ」)
(36)湯山昭:「音の星座」より 3. レモンスカッシュに浮かぶ月
当番審査員・八田寿美恵先生の曲目解説
【課題曲】 ▼インヴェンション1番、8番:それぞれの調性、キャラクターの違いを捉え、相応しいテンポ設定を。音の方向を感じることは大切ですが、裏拍にアクセントや重さがついてしまわぬように。左右の会話は違う音質、音色で表現して立体的に。 ▼小プレ:明るく生き生きと喜びに満ちて全体を軽やかに。終わりの小節、ソプラノの響きは大切だが、裏拍なので重くならないように。 ▼ミュゼット:バスの響きはバグパイプのイメージで。2拍子を感じ2拍目が重すぎないように。跳躍部分は慌てずに鍵盤を触って準備してから音を出す練習を重ねてください。 ▼アントレ:左手を生き生きとリズミックに表現ができるようにし、右手を合わせてみましょう。ぐんと弾きやすく楽しくなります。2分の2拍子のように感じてもよいでしょう。 ▼メヌエット:高さの違うテーマはしっかりと高低を感じ、変化を。ユニゾンは右手を少し硬質な音色で縦の線をピタッと揃えましょう。 【選択曲】 ▼ハイドン:1小節をひとつの円に感じて生き生きと。8、16小節目では踊りのペアが入れ替わったような気持ちで、声部の高さの違いをしっかり表現しましょう。 ▼クレメンティ:音価と音の方向を大切にして拍の波に乗ることで、自然な表現ができます。再現部のcresc.も力まずに方向性を持った広がりを。 ▼ブルグミュラー:各曲の拍子、調性を感じ、曲名からもイメージを膨らませて。 ▼グルリット:スラーでつなぐ八分音符と二分音符のメロディは伸びている音を聴きながら手首をしなやかに次の音へ響きを渡し、大きなフレーズで歌いましょう。左手も休符の余韻を聴きながら大きくまとめてください。 ▼ドビュッシー:「リズムを正確に、でも楽しく」がポイントです。暴走せず、洒落た感じのニュアンスで。左手はハーモニーを聴き取ることが大切ですので、耳を使ってゆっくり練習してください。 ▼ギロック:まずは、シュトラウスのウインナーワルツを聴いて雰囲気を感じとってみましょう。アウフタクトから1拍目への流れは、とても素敵なハーモニーの連続です。左手は1小節をひとつの円に感じて息の長い歌い方で。後半のテンポの揺れや変化は思い切って豊かに表現してください。 ▼平吉毅州:アウフタクト♫は滑らずに1拍目へ渡しましょう。左手にかける重みや表情がいつも同じにならず、音の方向やフレーズを感じてください。コーダ左右の受け渡しをなめらかに。 ▼三宅悠太:冒険の始まりのワクワクを、色彩豊かなハーモニーの広がりを感じて表現しましょう。中間部はタッチを変えて歯切れよく。想像力をたくさん膨らませて自由な気持ちで演奏してください。 ▼湯山昭:8小節のフレーズのまとまりの中でどこが頂点なのか、音の方向が左右共にしっかり見える演奏を。16分音符はキラキラと粒立ちの良い響きで歌いましょう。
小学校5・6年生の部
課題曲
(37)J.S. バッハ:インヴェンションより 任意の1曲
(38)J.S. バッハ:シンフォニア 第1番 ハ長調 BWV787
(39)J.S. バッハ:フランス組曲 第2番 ハ短調 BWV813 より メヌエットⅠ
(40)C.P.E. バッハ :「バッハ アンナ・マグダレーナのためのクラヴィーア小曲集」より マーチ ト長調 BWVAnh.124
(41)W.F. バッハ:春 イ長調(全音「プレ・インベンション」26番)
選択曲
(42)ハイドン:ソナタ Hob.XVI/4 ニ長調 第1楽章
(43)ベートーヴェン :バガテル イ短調「エリーゼのために」 WoO.59
*版指定:ウィーン原典版、ヘンレ版、音友、全音、春秋社。ただし全音、春秋社はリピート部分の8〜15 小節目、30〜43小節目を省いて演奏すること
(44)フンメル:小さなロンド(ロンディーノ)(ヤマハ「ピアノメトード名曲編 8級-2」、ヤマハ「小さな手のピアニスト5」、音友「ピアノ小曲集Ⅰ」)
(45)ブルグミュラー :「18の練習曲 Op.109」より 任意の1曲
(46)メンデルスゾーン:「無言歌集 第2巻 Op.30」より 3. なぐさめ
(47)ショパン:ポロネーズ ト短調 遺作
(48)ショパン:ワルツ 嬰ハ短調 Op.64-2
(49)シャブリエ:音楽帳の一頁
(50)ハチャトゥリアン:「少年時代の画集」より エチュード
(51)秋元恵理子:真夜中のハロウィンパーティー(カワイ「風の精」)
当番審査員・藤田裕佳子先生の曲目解説
【課題曲】 ▼インヴェンション:まず、調性・構成・特徴等考えながら聴いてみましょう。二声の全ての曲で、バッハの創意に感動する。 ▼シンフォニア:三つの声を良く聴いてバランスに工夫を。何度も現れるテーマの方向や調性の違いを感じつつ、他の声部では長く伸ばす音を大切に。 ▼フランス組曲:礼儀正しく落ち着きのある優雅なメヌエット。moll・durの音色の変化をつけ、同じモチーフでの音程の幅と音楽の山を一致させて歌って。 ▼マーチ:和音の構成音としての連打音では音の粒と弾みを大切に。他の部分では、横の流れと終止を感じて。 ▼春:春が来た喜びを明るく表現し、中間部では短調の細かな音の動きに春の不安定な天気の変化を感じて。 【選択曲】 ▼ハイドン:色々な音型は動きに合ったテクニックを使い、その違いを楽しんで。同じ音型の繰り返しには変化を。分散和音は色の違いを感じながら和音の進行にも注意を。 ▼ベートーヴェン:曲の冒頭・Fdur・連打の伴・3連符の四つの各部分の音楽的な違いをテンポ良くまとめて。 ▼フンメル:軽く可愛らしい曲。スタッカートや休符で音楽が途切れないように4小節フレーズを感じて。表情のあるスラーと3度6度の響きを大切に。 ▼ブルグミュラー:ロマン派の音楽。題名からイメージを膨らませ、気持ちを込めて。 ▼メンデルスゾーン:分散和音の前奏と後奏のついた言葉のない歌。良く歌い伴奏とのバランスにも注意を。 ▼ポロネーズ:大広間のドアが開き男女が腕を組み気品高く入場するイメージで始まる。ポロネーズのリズムを感じ、dur・mollの意識をもって演奏。トリオは良く歌って。 ▼ワルツ:大人っぽいワルツ。調やテンポ、リズムが変化しても3拍子を見失わずに、長いフレーズを歌いあげて。 ▼シャブリエ:フランスの作曲家。美しいメロディーは重くならずに。臨時記号に音階の変化を感じて。オクターブにはそれぞれ違う楽器の響きを与え、内声のハーモニーとのバランスにも気を配って。 ▼ハチャトゥリアン:運動的な動きを要求される曲。テヌート、スタカートで現れるメロディーはPでもはっきりとした発音で。伴奏のスタカートは軽く。幅広い強弱でリズムよく弾ききるように。 ▼秋元恵理子:半音にハロウィンのお化けが見え隠れしているよう。短調だが、お化けの楽しそうなダンスパーティーの場面を想像して。強弱やテンポの指示をよく読んでダイナミックに表現して。
中学校の部
課題曲
(52)J.S. バッハ:シンフォニアより 任意の1曲
(53)J.S. バッハ:平均律1巻2番 ハ短調 BWV847 より フーガ
(54)J.S. バッハ:フランス組曲 第3番 ロ短調 BWV814 より メヌエットⅠ.Ⅱ(D.C. なし)
(55)J.S. バッハ:フランス組曲 第4番 変ホ長調 BWV815 より ジーグ
(56)J.S. バッハ:フランス組曲 第5番 ト長調 BWV816 より アルマンド
選択曲
(57)モーツァルト:ソナタ 第2番 ヘ長調 K.280 第3楽章
(58)ベートーヴェン:ソナタ 第8番 ハ短調 Op.13「悲愴」第3楽章
(59)ショパン:幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66
(60)チャイコフスキー:「四季」より 4月松雪草
(61)グリーグ:「抒情小曲集 第3集 Op.43」より 4. 小鳥
(62)フォーレ:「8つの小品 Op.84」より 5. 即興曲
(63)シベリウス :カプリス Op.24-3
(64)プロコフィエフ:「10 の小品 Op.12」より 3. リゴドン
(65)轟千尋:木漏れ日のエチュード(カワイ「木漏れ日のエチュード」)
当番審査員・山崎美嘉先生の曲目解説
【課題曲】 演奏するにあたり楽曲分析をすることは必須。また当時の楽器の特徴を知ると作曲の意図が明確になるはず。それを現代のピアノを使って、どんな音でどのように表現するのかを考え、楽しみながら練習してほしい。 ▼シンフォニア・平均律:各声部を横に歌える、縦の響き(和声)を常に聴ける、各曲の特徴・性格をしっかり捉えられることが大切。バッハは調に関して固有の性格を意識していたと言われている。調性・カデンツにも注意を。 ▼平均律1巻2番:リズムが特徴的な主題には躍動感があり、短調だが明るさも感じられる。 ▼フランス組曲3曲:バロック時代の「組曲」は舞曲の性格をもつ同じ調性の曲で構成されており、当時の重要な器楽形式。踊りのリズム、キャラクターを理解し、身体で感じ取って。 ▼メヌエット:Ⅰは軽やかに。目まぐるしく変わる調に反応しつつ、せせこましい印象にならぬようフレーズ感も大切に。Ⅱはトリオ。表現を対比させて。Ⅱに入る「間」も大切。 ▼ジーグ: 明るく陽気に。郵便馬車のラッパの合図を思わせる主題が模倣法により展開される。腕や手首を柔軟に使って、安定したテンポとリズムで。力み過ぎてノンレガートが硬くならないように。 ▼アルマンド:上品で優雅な魅力に溢れている。流れるような細かな旋律を美しく歌わせたいが、バッハらしさを忘れずに。フレーズがどこに向かっていき、どこでおさめるか、終わりと始まりのバランスをよく考えて。声部数の増減が多いが、保続音を大切にして立体的な表現を。 【選択曲】 有名曲が多いが、耳馴染みがあるが故に気分だけで弾きがち。新たな気持ちで丁寧に譜読みをし、作曲家の意図を読み取ることが大切。作曲家の人となりや時代背景を知った上で、イマジネーションを膨らませて、自分の表現を。 ▼モーツァルト:ソナタ形式。モーツァルトらしい明るく戯れるような曲想。3/8拍子の快い律動感を感じて楽しく。休符も音楽。 ▼ベートーヴェン:表題は作曲家自身によるもの。ロンド・ソナタ形式。哀愁を帯びた旋律が心に残る名曲。楽節ごとの表情の変化を楽しんで。旋律を支え、方向性を示す伴奏にも耳を傾けて。 ▼ショパン:テーマやパッセージの扱いが即興演奏的な性格の曲。2/2拍子。テーマは左右で異なる数の連符を弾くのが難しいが、機械的にならずに歌って。中間部はモデラート。やや感傷的な美しいメロディ。歌い込み過ぎて音楽の流れを停滞させぬよう、表情の変化を工夫して。 ▼チャイコフスキー:無言歌的な書法。旋律の美しさが雪解けの春への憧憬を感じさせる。左手の和音のリズムが特徴的。和声進行を聴き、伴奏も音楽的に。 ▼グリーグ:北欧のショパンと呼ばれているグリーグの作品。描写的だがリアルな描写に留まらず豊かな抒情性が感じられる。小鳥のさえずりを思わせる32分音符は軽やかに。両手はしっかり揃えて。 ▼フォーレ:パリ音楽院の卒業試験のために作曲された作品。豊かな感性から生まれた優雅な旋律は和声と切り離せない。アルペジオの左右の受け渡しをスムーズに。フランス的な洒落た演奏を。 ▼シベリウス:カプリスとは「気まぐれ」の意味で、形式に捉われない自由な性格の曲のこと。特徴的な6音の同音連打は、身体の使い方やタッチの工夫が必要だが、鍵盤のどの辺りを弾くかも考えて。場に合った呼吸と拍感を大切に。速いパッセージは数えずに自然な流れでのびのびと。 ▼プロコフィエフ:リゴドンとは南フランスの民俗舞踊が起源の2拍子系の快活な踊り。場面によってアクセントの位置が変わるリズムの面白さを強調して。プロコフィエフらしいどこか滑稽な旋律と独特の和音を楽しみたい。 ▼轟千尋:情景が目に浮かぶ爽やかな美しい曲。全体を見通して、拍子やテンポが変わっても自然な流れを損なわないように。強弱は音色にも拘り、ハーモニーの移ろいを感じながら表情豊かに。ペダルは踏み込むタイミングや深さだけでなく、音のバランスにも注意して。響きを聴いて慎重に。
高校の部
課題曲・選択曲をあわせ、6~7分(出入り含む)を目処にカットする
課題曲
(66)J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第1巻・第2巻より 任意のフーガを1曲
選択曲
次の作曲家の作品より 任意の1曲
*ソナタは緩徐楽章を除く任意のひと楽章。楽譜の提出を求める場合がある
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ハイドン
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モーツァルト
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ベートーヴェン
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シューベルト
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メンデルスゾーン
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ショパン
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シューマン
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リスト
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ブラームス
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ドビュッシー
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フォーレ
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スクリャービン
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ラフマニノフ
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ラヴェル
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バルトーク
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プロコフィエフ
当番審査員・松原寄美子先生から
【課題曲】 皆さんが取り組まれる平均律の作曲家バッハについて多くの偉人が礼賛しています。 バッハの語源は小川だが、とんでもない。音楽におけるバッハは大河である。(ベートーヴェン) バッハの『平均律クラヴィーア曲集』を毎日糧とすること、そうすれば立派な音楽家になれる。(シューマン) 私はバッハだけを練習します。それが私の準備なのです。私自身の作品を練習することは有りません。(ショパン) 鍵盤楽器の為の作品ですが、室内楽、多声音楽の学習、発想をも学ぶ事が出来ると思います。演奏するフーガだけではなくプレリュードも併せて学ばれると良いと思います。 【選択曲】 色々なスタイルの作曲家の作品から演奏したい曲、学びたい曲をじっくりと選択して下さい。曲と向き合う中で時代背景、作曲家の他の作品等に興味を持ち深く広く音楽を感じられると魅力的な演奏に結び付いていくと思います。
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